リウマチの物理療法は、温めてみたり冷やしてみたり、また電気やマッサージなどの物理的手段を利用した治療法です。そして昔から痛みやこわばりなどの患者さんの苦痛をやわらげるための治療手段として重視されてきました。炎症のため血流量が増えてしまい腫れてしまって熱がある部位は冷やします。そして動かなくなった関節の周囲組織のように、循環障害による痛みの目立つ部位は温めるようにしていきます。
しかし、現在における“運動機能の再建”を重視するリハビリテーションの考え方からしてみれば、物理療法は運動療法を効果的に行うための補助的なものとして考えたほうがよいと思われます。温めて痛みを軽くしていき、それと同時に無理のない程度の運動を続けるように努めてみるとよいでしょう。温湿布などの場合には、その作用は、せいぜい皮下数ミリにしか達しません。
そのため、からだの深い部分にある関節(股関節など)には影響を及ぼすことはできないとされています。組織の深い部分を温めるためには、超短波を用いたり超音波による治療法を用いることがあります。ただし関節に炎症があるような場合には、炎症を燃え上がらせる危険性が出てきてしまいます。温めてみて局所の不快感があればすぐに止めるようにしたほうがよいでしょう。
リウマチについてご紹介します。ほとんどの人が、「リウマチ」という言葉を耳にしたことがあると思います。しかし、「お年寄りがかかる神経痛のことかな」というように考える人も多いようで、リウマチという病気は、正しく理解されていないというのが現状です。たしかに、これまで、全身の関節や関節周りの骨、筋肉などが痛み、それらの機能に障害が起こる病気の全ては原因が明らかになっておりませんでした。そのため漠然と、「リウマチ」と呼ばれてきたということがあります。
「リウマチ」は、正しくは、「リウマチ性疾患」という病気で、リウマチ性疾患には、「関節リウマチ」をはじめとして「全身性エリテマトーデス」、「変形性関節症」、「痛風」などのたくさんの病気が含まれています。これらの「リウマチ性疾患」には、関節や関節周囲の痛みがあるといった共通の症状はありますが、その病気によって、痛みを起こす原因は色々とあることがわかってきています。
現在、明らかになっている原因としては、「免疫の異常」や「細菌やウィルス感染」、「代謝の異常」、「外傷や加齢」、「ストレスなどの心因性」などが挙げられます。「関節リウマチ」に関しては、患者さんの血液検査の結果よって、血液中からリウマトイド因子という異常なたんぱく質が発見されて、免疫の異常が原因であると考えられるようになってきました。ちなみに、「リウマチ」の語源は、ギリシア語の「リューマ(流れ)」で、「関節の痛みは、脳から悪い液が流れ出し、関節にたまって起こる」というように定義づけられていたことからきているようです。