人の体は、何億という、小さな細胞から成り立っています。この細胞が、ばらばらにならないように、つなげる役割を果たしているのが、「膠(にかわ)」、つまり、コラーゲンというたんぱく質の一種です。膠は、皮膚、筋肉、骨、軟骨、靭帯と、ほぼ全身にあるものです。そして、全身の皮膚、筋肉、関節、血管などが侵される病気を、総称して、膠原病(膠に原因がある病)と呼ぶようになりました。
膠原病には、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎、多発動脈炎、リウマチ熱、、シェーグレン症候群、混合性結合織病などがあります。膠原病に共通して見られるのは、原因不明の発熱、湿疹、関節の痛みなどの症状です。これらの症状が見られたときは、まず、膠原病に特徴的な徴候があるかどうか、全身の診察を受ける必要があります。
膠原病の特徴的な徴候とは、脱毛、口内炎、眼や口の中の渇き、手指のしびれ、爪の変形、また、冷たい水につけると手足の先が白く変化し、しびれが見られるなどです。全身の診察で、膠原病が疑われると、血液検査、レントゲン検査、尿検査などが行われ、確定診断がなされることになります。
治療は、全般的に、副腎皮質ステロイドホルモンによるステロイド治療が行われます。また、その他に、関節リウマチに対する抗リウマチ薬や免疫抑制剤のように、膠原病の種類によって、特徴的な治療法もあります。それぞれの種類の膠原病に劇的に効果の見られる薬もありますが、副作用もあるため、使用法が難しく、専門医の指導が必要となります。
アスピリンは関節リウマチの主な治療薬として長いあいだ使われてきました。アスピリンの使用量が多いと現れる副作用としては耳鳴りがあります。現在ではアスピリンに代わりイブプロフェンやナプロキセン、ジクロフェナクというよな非ステロイド性抗炎症薬がよく処方されています。これらの薬はさらに少ない使用量で効果が得られます。
イブプロフェンやナプロキセン、ジクロフェナクなどの薬にも副作用はありますが、高用量のアスピリンほどではありません。新しいタイプの非ステロイド性抗炎症薬の1つであるシクロオキシゲナーゼ(COX-2)阻害薬(コキシブ)があります。これは、そのほかの非ステロイド性抗炎症薬と作用は似ています。
しかし、胃の障害を発症するリスクがかなり低い薬剤で、このような薬剤は血小板の機能を阻害しないので出血のリスクがある人にたいしても従来の非ステロイド性抗炎症薬よりもさらに安全に使用することができます。その1例がセレコキシブですがコキシブの1種であるロフェコキシブは、長期使用したあとに心臓発作や脳卒中などのリスクを増加することが明らかになったのです。