関節リウマチの患者さんは、女性の、しかも、30~50代に多いこともあって、妊娠や出産への影響に悩む人も多いようです。しかし、この病気を発症して、治療を受けている患者さんでも、お医者さんの指示をきちんと守れば、妊娠・出産に問題はないと考えられています。
一般的な妊娠の条件としては、病状が安定していること、腎臓や心臓など、内臓に重大な病変がないこと、副作用の考えられる薬を中止することなどが挙げられます。妊娠を希望する場合には、胎児への影響(奇形など)を避けるために、原則として、リウマトレックス、イムラン等の抗リウマチ剤は使用できないことになっています。プレドニン、プレドニゾロン等のステロイド剤は、胎盤で分解されるため、抗リウマチ剤や非ステロイドの抗炎症剤に比べて、胎児に影響がないとされています。
そのため、妊娠に際には、ステロイド剤に切り替えて治療されることが一般的です。薬によっては、かなり早い時期から、中止しなければならないものもあります。いつ薬を変更しなければいけないのかなどのタイミングについては、早めにお医者さんに相談する必要があります。
妊娠中には、免疫の働きが抑制されるため、関節リウマチの症状が軽くなることがあります。
しかし、産後にさらに悪化するというケースも多く、赤ちゃんのお世話に影響してしまう可能性があります。そういう場合には、家族をはじめ、周囲の協力は欠かせません。ヘルパーを利用するのも良いと思います。
また、授乳期間中の服薬についても、母乳を通じて、赤ちゃんに影響が出る可能性もあります。出産後の治療方針を、お医者さんとよく相談しておくことをおすすめします。
アスピリンは関節リウマチの主な治療薬として長いあいだ使われてきました。アスピリンの使用量が多いと現れる副作用としては耳鳴りがあります。現在ではアスピリンに代わりイブプロフェンやナプロキセン、ジクロフェナクというよな非ステロイド性抗炎症薬がよく処方されています。これらの薬はさらに少ない使用量で効果が得られます。
イブプロフェンやナプロキセン、ジクロフェナクなどの薬にも副作用はありますが、高用量のアスピリンほどではありません。新しいタイプの非ステロイド性抗炎症薬の1つであるシクロオキシゲナーゼ(COX-2)阻害薬(コキシブ)があります。これは、そのほかの非ステロイド性抗炎症薬と作用は似ています。
しかし、胃の障害を発症するリスクがかなり低い薬剤で、このような薬剤は血小板の機能を阻害しないので出血のリスクがある人にたいしても従来の非ステロイド性抗炎症薬よりもさらに安全に使用することができます。その1例がセレコキシブですがコキシブの1種であるロフェコキシブは、長期使用したあとに心臓発作や脳卒中などのリスクを増加することが明らかになったのです。