人間の体は、動かさないところから弱っていくものです。特に、関節、筋肉、骨などは、毎日動かされることによって、それぞれの機能や新陳代謝が正常に維持され、強化されている場所です。関節リウマチの患者さんも、体を動かさずにいると、関節の働きがますます低くなってしまいます。体を動かすために必要な筋肉も減り、骨も弱くなっていきます。動かないままでいると、やがて、手足の関節や筋肉が固まり、動けなくなってしまいます。そういったことを防ぐために、関節の機能を維持する運動や、筋力を維持する運動を、日々心がけることが重要なのです。
運動療法のポイントは、関節を大きく動かし、痛みを感じるくらい、力を入れることです。これは、関節の動く範囲を狭めないための運動です。また、反動はつけずに、ゆっくりと行なうようにしてください。筋力の強化のため、曲げ伸ばしの最後の動作で、3~5秒間しっかり力を入れます。運動と運動の間には、深呼吸をして、リラックスしてから、次の運動に入るようにします。
自分の病状に合わせて行なうということを忘れず、翌日に疲れを残さない程度に行なうことが大切です。最初は、関節の痛みのために、ひとりでは十分に動かせないかもしれません。理学療法士などの専門家に、関節を痛めずに動かせる方法を指導してもらうとよいでしょう。
家事や仕事の合間に、手指、足、肩、膝など、全身の関節を動かすように組みたてられたリウマチ体操を、日常的に行なう習慣をつけると良いでしょう。一度に全ての体操ができなくても、手指の運動、膝や足の運動など、機会を見つけて、生活の中に取り入れて、毎日続けることが大切です。
アスピリンは関節リウマチの主な治療薬として長いあいだ使われてきました。アスピリンの使用量が多いと現れる副作用としては耳鳴りがあります。現在ではアスピリンに代わりイブプロフェンやナプロキセン、ジクロフェナクというよな非ステロイド性抗炎症薬がよく処方されています。これらの薬はさらに少ない使用量で効果が得られます。
イブプロフェンやナプロキセン、ジクロフェナクなどの薬にも副作用はありますが、高用量のアスピリンほどではありません。新しいタイプの非ステロイド性抗炎症薬の1つであるシクロオキシゲナーゼ(COX-2)阻害薬(コキシブ)があります。これは、そのほかの非ステロイド性抗炎症薬と作用は似ています。
しかし、胃の障害を発症するリスクがかなり低い薬剤で、このような薬剤は血小板の機能を阻害しないので出血のリスクがある人にたいしても従来の非ステロイド性抗炎症薬よりもさらに安全に使用することができます。その1例がセレコキシブですがコキシブの1種であるロフェコキシブは、長期使用したあとに心臓発作や脳卒中などのリスクを増加することが明らかになったのです。