関節リウマチは、関節に慢性的な炎症が起こり、痛みや腫れが生じるという病気です。炎症が長く続くと、関節周囲の骨や軟骨などが破壊されていきます。
【初期】
関節を包む「滑膜」という組織に、炎症が起こることから始まります。炎症により、滑膜が増殖し、厚く腫れ上がります。関節液が大量にたまり始め、こわばりや痛み、熱感が現れ始めます。
【中等度】
滑膜が増殖し、軟骨を侵食していきます。関節周囲の筋肉が萎縮し始めますが、関節自体の変形は起こっていません。
【高度】
軟骨だけでなく、骨まで侵食・破壊された段階で、筋肉の萎縮も進みます。動きが悪くなり、関節にも変形が見られます。骨と骨が噛みあわない「脱臼」が起こることもあります。
【末期】
破壊が進み、骨と骨がくっついてしまいます。痛みはやわらぎますが、関節はまったく動かなくなります。
このように、関節の破壊・変形が進行してしまうと、その部位によっては、日常生活に不自由な面が出てきます。しかし、薬物療法を、早い段階から取り入れることによって、重症化する前に症状をやわらげられることができるという例も増えています。中でも、特効薬とされる抗リウマチ薬ですが、効き目が現れるまでに時間がかかるため、即効性のある非ステロイド抗炎症薬や、場合によっては、ステロイド薬を併用します。
【初期】【中等度】の段階で、薬物療法の効果があまり現れにくいという場合は、滑膜切除術や、人工関節術など、手術療法も考えられます。手術によって、リウマチ自体を完全に治すことができるわけではありません。しかし、炎症の起きた滑膜を取り除くことで、進行性をある程度の期間、沈静させることは可能となります。
アスピリンは関節リウマチの主な治療薬として長いあいだ使われてきました。アスピリンの使用量が多いと現れる副作用としては耳鳴りがあります。現在ではアスピリンに代わりイブプロフェンやナプロキセン、ジクロフェナクというよな非ステロイド性抗炎症薬がよく処方されています。これらの薬はさらに少ない使用量で効果が得られます。
イブプロフェンやナプロキセン、ジクロフェナクなどの薬にも副作用はありますが、高用量のアスピリンほどではありません。新しいタイプの非ステロイド性抗炎症薬の1つであるシクロオキシゲナーゼ(COX-2)阻害薬(コキシブ)があります。これは、そのほかの非ステロイド性抗炎症薬と作用は似ています。
しかし、胃の障害を発症するリスクがかなり低い薬剤で、このような薬剤は血小板の機能を阻害しないので出血のリスクがある人にたいしても従来の非ステロイド性抗炎症薬よりもさらに安全に使用することができます。その1例がセレコキシブですがコキシブの1種であるロフェコキシブは、長期使用したあとに心臓発作や脳卒中などのリスクを増加することが明らかになったのです。